私がかわいくなったって
エイプリルフール

い　　ま　　
の　　日　　本
距　　離　　
に　　配　　慮

階段のはじっこにすわる
ネズミの心臓

てんぷらのぷらのあたりに
たくさんの
夢がつまっている気がしてさ、

星になるまで生きていたかった

握力は関係なくて
桜散る

擦り傷を隠して月のあたたかさ

花びらの無賃乗車を咎めない

屋根と空が密着するまで
時間を稼ぐ
そんな仕事があったらいいな

「砂漠だ」って海を見て言う
皆勤賞の君

空腹も満腹も
苦しい


「昼寝でもしてろ」

あくび
あくび
てぃっしゅが
きょうりゅうにみえる

消しくずのひとつひとつ
きみの目のひとかけら

だいたい
もじってものがあしかせ
　　　　　　　　　　瞳

頼り甲斐のある棒だった

い　ま　は
　　　　き　れ　ぎ　れ

幸福なおとぎばなし


呼吸する線路が
近い

かくれんぼして消えた越智君の春

若葉風紙飛行機の進路票

毎日半角ｶﾅの体がレジを打つ


気持ちは全角カナのつもりで

thisisapen
この建物は美しい

畳の香りが記憶のしおり

人間は年齢と共に
引力に
抗えなくなる
鏡のわたしよ

コロナくんは強いねぇ
人間が束になればなるほど
猛攻の手を緩めない

消費税上がったけど
福祉に使われてるのは
目に見えない

まさかウイルス？

学生時代は有限だ。
でも密度は選べる。
ガッツリ行け、ガッツリ。

関ヶ原を超えたのは
意味がある。
どん兵衛西日本版を
買いに行ったのだ

家族四人
桃鉄対決する中に
しっかり座って
参加する犬

絶対必要なもの以外
全て捨てろと言われたら
我が家は空っぽになるだろう

メニューにない
ハンバーグを頼む
しつこい客
マルシンハンバーグ
買って帰れと

無粋

コロナで暇な居酒屋で
企業努力の説教してる客

自宅待機に人間たちは
飽きているようだ
オレは毎日自宅警備員
(犬より)

寝そべり生きている
呑気そうな犬に
処世術を尋ねたい

わたしたちは
家族　四人と一匹
小さな方舟で
くらいひろい海を
漂っている

【コロナ禍】
日付の感覚がなくなって
夜まで誕生日を
忘れられていた事実

暇つぶしにみんなが
かまいすぎて
犬が一番疲れている

庭に着いた綿毛も
海に着いた綿毛も
空回りした私も
全部ハマったあの子も

食洗機、はやくきて
あたしを救ってください

２メートル離れて


愛して

300kmむこうにいる
女の子のなみだで
泣きたい

言葉だけ先に帰した

故郷の
土手に咲いてるたんぽぽと
おんなじ色の封筒だった

あなたの眼は
私の心を全て見透かすの
だから好きなの

白い馬に伝えた

規定の速度を守って下さい！
今日だけ、
時速1700kmですよ

夢で、惹かれ　なぞっていた
誰のでもなく
覚えてもいない言葉を

　ああ
　　　　　あ

　　め　が
　　　　　　　　　降る

わかんなくてなるほどっていう

ばく、
わたしごとたべちゃって

おくちにあうとおもうな

春眠に脳をがぶりと食われてます

言葉を吐けば

　　心がずれる

ゴジラとか上陸したりしないかな
取っ組み合いの国会中継

おやすみ、と言いあって
イヤホンで聞くあなたのいびき

心停止を待つなら日向

新しいものに出会う楽しみ
懐かしいものに触れた優しさ
君はどちらが好き？

赤いチェックのテーブルクロスの
洋食屋は
料理長がなぜか
熊のような気がする

瞳を褒める男を信じちゃいかんよ
社会科の先生が
卒業生に贈った言葉

古文の最後の授業
先生はギターで
尾崎豊の
I love youを歌った

君と彼女が揃って
オレンジジュース頼んだから
紅茶の私は
なんとなくやきもち

晴れるって言ったのに
好きだって言ったのに
両方
嘘つくつもりなかったと思う

最新号は
マスク美人になれる
アイメイク特集
屈強な美人願望
女たちを鼓舞する

木登りしてる子供に
危ないよと言えない大人です
だって
面白いの知ってるもん

意地悪で寂しそうだった男の子
誘い方が分からずに
誘いに乗る術を知らずに

絶対なんてないさと呟いた彼は
絶対なんてないことを知って
絶望したのよ
絶対

神戸港
ごめんね
釣り人じゃないの
魚ないの
立ち去る鷺

昨夜夢で
色んな人から
一口ずつラーメンをもらった
こじらせた現実逃避願望

祖母
父
わたし
受け継がれてきた
おでこの形

粗の目立つ鏡で化粧し
自惚れ鏡にニッコリしてから
出かけるのがちょうど良い

今思うと
ゼンマイ仕掛けのクマを
あげた時には
多分もう
君を好きでした

松本先生
読み聞かせてくれたお話
レタスに塩を振っていたのは
何の本でしたか

あんみつ食べに行こか
母が言うと
なぜかとても
素敵な誘いに聞こえる

蝶が
蜜も集めず花粉も預からず
遊んでるだけの日があっても
いいと思わない？

風化して
パラパラ落ちた記憶の断片
お隣のお婆さん
青い蜥蜴
カルピスと塀の穴

すっかり知ってて
安心できる場所が好きだけど
そこに閉じ込められるのは嫌い

私達の会話に殆ど意味はなく
むしろ結びつくために
無意味な言葉が必要だった

冬が戻ってきた
忘れ物ですかと訊くと
冬は
いいえ、春の顔が見たくて
と言った

西瓜みたいに大きな頭でも
歯は多くて三十二本

男の子
さっき喧嘩してたのに
もうええねん
もうええんかい
置いてけぼりの外野

今答えが出ないことは
未来の自分に
答えてもらうことにして
一回投げちゃえ

原画の前に立って知る
その子の眼は
カンバスの深淵から
この世を見ていた

舞う花びらの間を縫って
軒先に消えた赤丸
あのチラシの真上が
つばめのおうち

犬と犬が喧嘩したときは
双方の言い分をちゃんと
聞いてあげなきゃいけません

いつもお姉ちゃんと一緒の子
今日ひとり？
って訊くと
そんな日もあるの
だって

少女が四人
閉じたチューリップのように
頭つきあわせ
誰かが秘密を打ち明ける

ジャングルジムの上より
朝礼台に立つほうがそわそわした
場違いな気がして

戦略的ノースリーブ
カーディガンを脱ぐタイミング

プラスチックの心
水彩絵の具しか持ってない私
はじかれて
、
さえも描けない

馬の胴体は思いのほか幅があって
そう
だいたい公園の土管くらい

荒れ庭の修正液　白のツツジ

あがったりさがったりする君の胸
呼吸をあわせて目を閉じる

墨汁のような海に
深く深く沈んで
音も光も
天地もなくなれば
そこが宇宙

遠雷
窓を閉め
手持ち無沙汰の空の色
一粒目の雨を待つ

見世物じゃない。
そう息巻いても
見せるものなんかないのに。

屈折した光を元の軌道に戻すには
曲がったときと同じだけの
異物が必要。

間違った知識は人を刺し
正しい知識は人の首を締め
雑学はたまに傷をつける。

スクリーン越しの涙
この手は何処へいくべきか
わかってはいるのに。

閉じた心。開いた窓。
落ちる君。止める僕。
泣く君。泣く僕。

紙ひこうき
生きる時間の違いは
ちょっとの怠慢
それだけ。何かに似てる

風船を手放すことが怖い夜

ピアノ弾くように雪崩と恋が来る

制服の
吊り下げたまま
夏来る

消費期限をこえた
匂いのするその若者は
自粛の街に浮かんでいた

てんぷらのぷらのあたりに
たくさんの
夢がつまっている気がしてさ、

星になるまで生きていたかった

擦り傷を隠して月のあたたかさ

ハンガーに
何もかかっていないのが
こわくて
名前をつけてあげたの

しあわせなペットボトルに
なりなさい

ファーストキスは
焦げたリチウムイオンの
味がした

花びらの無賃乗車を咎めない

南国で生まれた
わたしの目の前に
難読漢字のような雪原

藤の花
夢の核弾頭の重さ

屋根と空が密着するまで
時間を稼ぐ
そんな仕事があったらいいな

立ち止まることも
季語になるまで
宿題を片付けつづける

透明になるまで干からびた

砂漠の砂にも夜があること

左目から流れた涙が乾かない

魂を風にのせる
パパから習った方法で

丸かじりできる果物だけを買う

滅んでも骨
さめてから触れる水

製氷機に聞かせる
革命論のさわりを

魂のようなものだけ揉んで過ごす

ほどかれて
海にただよってきます
こっそり

暗室で
鵞鳥にされたことがある

一昨日切り取った 爪先のユクエ

あくび
あくび
てぃっしゅが
きょうりゅうにみえる

頼り甲斐のある棒だった

い　ま　は
　　　　き　れ　ぎ　れ

幸福なおとぎばなし


呼吸する線路が
近い

海に木目


ずっと
とおくまで文字化け

かくれんぼして消えた越智君の春

春田打多分平家の指の骨

子のしゃがむ辺りが
春の盛りです

蜆汁残して君は家を出た

若葉風紙飛行機の進路票

青葉風クラーク像の指先を

駆け抜けた竜馬のブーツ夏落葉

八重桜先に裏切ったのは僕

桜餅　人が煙になる時間

　　　新緑と部屋

ながめつつ茶渋にのこる夜の跡

かろやかになった

理由なく無口になる

そんな感情があるのを知った時

畳の香りが記憶のしおり

濡れてめくれない私の記憶

コーヒーでは息切れだけど

スポーツのポーなら

永遠まで行ける

就職氷河期
そこにマンモスはいたのか

夕方は四半世紀の彼方から
吹奏楽部の基礎練が聴こえる

出かけると
どこかに犬の毛ついている
そうかおまえも
ついてくるのか

風船がしぼむような夏を
過ごしたことがありますか

フラフープ
世界を混ぜて
ひとりきり

食洗機、はやくきて
あたしを救ってください

300kmむこうにいる
女の子のなみだで
泣きたい

あなたのことがきらい
アボカドの種くるり

言葉だけ先に帰した

故郷の
土手に咲いてるたんぽぽと
おんなじ色の封筒だった

夢で、惹かれ　なぞっていた
誰のでもなく
覚えてもいない言葉を

食べないのに作る
食べない物を作る
作って　ただ見つめている

わかんなくてなるほどっていう

春眠に脳をがぶりと食われてます

言葉を吐けば

　　心がずれる

銀紙を剥がして
かじりつくチョコは
甘くて苦いおるすばん味

空ずるむけるまで泣いてやる

パパの手みたいな
しっくいの
かべにみどりの
ママをかきます

最近は毎朝
鏡が睨んでくる

心停止を待つなら日向

空間で二匹の蝶が会話する
日曜昼のあたたかな無音

イヤホンを外して寒の静を知る

赤いチェックのテーブルクロスの
洋食屋は
料理長がなぜか
熊のような気がする

真夜中
病院の帰り道
そびえる角の牡鹿に会った
母は大丈夫な気がした

子供の頃
一日の終わりは
大抵満ち足りていた
絵本をパタムと
閉じる時みたいに

おい、おまえ俺を撫でていいぜ
と野良猫が腹を見せる
陽光が
灰色の毛を透かす

居場所がない
仕方ないから
本屋に行って
平積みの本の角を
揃えてみたりする

風化して
パラパラ落ちた記憶の断片
お隣のお婆さん
青い蜥蜴
カルピスと塀の穴

私達の会話に殆ど意味はなく
むしろ結びつくために
無意味な言葉が必要だった

冬が戻ってきた
忘れ物ですかと訊くと
冬は
いいえ、春の顔が見たくて
と言った

小石を蹴飛ばした
急に悪いことした気がした
それで
爪先で
そっと触れなおした

いぬのまあるいあたまには
いいことが
いっぱいつまってるから
いいにおい

うわのそらは　あたしのお守り

北国からの
初雪便りのように
旧友の訃報を聞いていた
父のうなじ

紙ナプキンに猫の落書きをする男

少女が四人
閉じたチューリップのように
頭つきあわせ
誰かが秘密を打ち明ける

祖母に対してだけ反抗期があって
その途中で祖母は逝った

余った紙粘土で小さな鹿を作り
庭にはなしてやると
懐かしそうに草に埋もれた

君からの絵葉書はいつも
のびのびとした
お元気ですか、と
米粒みたいな
またね

ゾウヲノンダウワバミ
左腕の生まれつきの痣みたいに
愛着のある日本語訳

アンドロメダ星雲みたいな擦過傷

荒れ庭の修正液　白のツツジ

好きなもの
ロバの顔
フランスの女優のすきっ歯
君がキュッとした靴紐の結び目

安全な部屋で枯渇してゆく私の湖

竹藪を抜けた先の町では
セーラー服の襟が水色で
わたしはよその子

ツバメが
何度もひさしをくぐり直す
留守中に落とされた
巣を探して

グラニュー糖ジャリジャリの
どっしりしたドーナッツ
半分こする
親密さと恍惚

遠雷
窓を閉め
手持ち無沙汰の空の色
一粒目の雨を待つ

365日の紙飛行機
口ずさむたびに

学校へ行きたい

冬の木のふもとに歌を埋めておく

風船を手放すことが怖い夜

君に会うためにどうやら蝶が要る

春星を数えるときの手のかたち

悲しみは心のほくろ夏蜜柑

ピアノ弾くように雪崩と恋が来る

手の届く距離がさみしい春の月

空き缶を蹴飛ばしてみる
夏が近い

菜の花は僕には少し明るすぎる

制服の
吊り下げたまま
夏来る

握力は関係なくて
桜散る

南国で生まれた
わたしの目の前に
難読漢字のような雪原

消しくずのひとつひとつ
きみの目のひとかけら

かくれんぼして消えた越智君の春

土手滑るスケボー少女春一番

春眠に脳をがぶりと食われてます

冷えたつま先
にぎりつぶした葡萄

眠りに落ちるその刹那
明日の目覚めを信じ込んだ

かえるのこ
花びらつれて
きしゃぽっぽ

制服の
吊り下げたまま
夏来る

心機一転と
集めたシャーペン
数多

私の中の私
ありがとう
見えない敵から守ってくれて
ありがとう

わたしはわたしの
感覚がない

てんぷらのぷらのあたりに
たくさんの
夢がつまっている気がしてさ、

握力は関係なくて
桜散る

ハンガーに
何もかかっていないのが
こわくて
名前をつけてあげたの

拝啓
大量に
「シロツメクサ」を送ります。
　　　　　　　　　　　敬具

ファーストキスは
焦げたリチウムイオンの
味がした

花びらの無賃乗車を咎めない

誰も知らない
誰も知りたくない
夜道をすぎる尾を見ている

屋根と空が密着するまで
時間を稼ぐ
そんな仕事があったらいいな

純白の液体で満たされたグラスに
指を浸してみる

彼女の涙を思う

透明になるまで干からびた

砂漠の砂にも夜があること

魂を風にのせる
パパから習った方法で

船の名を忘れて海に会いに行く

丸かじりできる果物だけを買う

滅んでも骨
さめてから触れる水

製氷機に聞かせる
革命論のさわりを

魂のようなものだけ揉んで過ごす

暗室で
鵞鳥にされたことがある

一昨日切り取った 爪先のユクエ

煙の先に 月があったなんて

あくび
あくび
てぃっしゅが
きょうりゅうにみえる

だいたい
もじってものがあしかせ
　　　　　　　　　　瞳

頼り甲斐のある棒だった

い　ま　は
　　　　き　れ　ぎ　れ

幸福なおとぎばなし


呼吸する線路が
近い

海に木目


ずっと
とおくまで文字化け

かくれんぼして消えた越智君の春

春田打多分平家の指の骨

子のしゃがむ辺りが
春の盛りです

若葉風紙飛行機の進路票

青葉風クラーク像の指先を

駆け抜けた竜馬のブーツ夏落葉

八重桜先に裏切ったのは僕

十九歳の頃
一人暮らししたい気持ちで
カーテンめくる

すりきれるほど
真剣に
飲むんだろうな
４ℓの大五郎

幸せは子供と共に

あこがれた濃いめのカルピス

畳の香りが記憶のしおり

濡れてめくれない私の記憶

新緑

アスパラガスを棚に並べる

傷痕を誇る気にもならない



風は歳を取らない

蠅が止まる椅子にもたれる

引っ越してきた
荷物の中に
ひしゃげたコサージュ…

息詰まり　不要不急の
深夜のドライブ
関ヶ原の夜桜を
家族で眺めた

夕方は四半世紀の彼方から
吹奏楽部の基礎練が聴こえる

部屋で発酵しすぎたから
自転車に乗って
風と遊ぼう

風に吹かれながら
フルートを吹きたい

風船がしぼむような夏を
過ごしたことがありますか

フラフープ
世界を混ぜて
ひとりきり

鋼のようなしゃぼんだま

まあるいまあるいわたしの世界

あなたのことがきらい
アボカドの種くるり

言葉だけ先に帰した

故郷の
土手に咲いてるたんぽぽと
おんなじ色の封筒だった

帰りたく思う居場所はとうになく
私はひとり私に還る

春眠に脳をがぶりと食われてます

俳句思えば
コルクで水に浮くように

言葉を吐けば

　　心がずれる

銀紙を剥がして
かじりつくチョコは
甘くて苦いおるすばん味

金星の美しさを称える歌を携えて
神様が住んでいる裏通りを歩く

空ずるむけるまで泣いてやる

さみしさの雲を連れてく
飛行機の
爆速が断つ空の赤々

心停止を待つなら日向

空間で二匹の蝶が会話する
日曜昼のあたたかな無音

駆けのぼる

急げ、いそげ！？
街を切り裂く歩道橋

初めての部屋の窓からしゃぼん玉

イヤホンを外して寒の静を知る

赤いチェックのテーブルクロスの
洋食屋は
料理長がなぜか
熊のような気がする

瞳を褒める男を信じちゃいかんよ
社会科の先生が
卒業生に贈った言葉

古文の最後の授業
先生はギターで
尾崎豊の
I love youを歌った

最新号は
マスク美人になれる
アイメイク特集
屈強な美人願望
女たちを鼓舞する