人生はコントではない
君のする
コント見てずーっと笑ってる

目覚めたらドラマの最終回だった
私の知らない

ハッピーエンド

俺でさえ持ってないのに
猫に小判？

触れられないけれど
存在するものの
ひとつには霊、ひとつに未来

旅行後に洗濯を
しなくてはならず
名月だって乾きそうだな

レバー式だった手洗い台で
手はとまどいながら
都市に生まれた

夭折のひとの名前がついている
たばこおいしい
死にたい、はない

ピーマンの育つスピード
故郷に戻ってはじめた
暮らしに馴染めば

目玉焼きにはソース
と答えたみなさん
おめでとう　火星移住権です

足の形くらべあって
もう夏なんだね

国会中継 カラオケver.

停戦に応じ冷やし中華とする

(OK.Google)
死んでから
天の川まで
どれぐらい

休校明け
一時間早く起きる

サマータイムブルース

弁当ってさぁ
飽きるよなぁと言う亭主
作ってるわたしは
あなたに飽きそう

犬の尻には個人情報

説明がつかずに涙を流してる
十歳なりのささやかな抵抗

パーソナルスペースの
主張をする子供達
わたしにもないのよ
そんなものは…

明日から
また弁当を作るのか
全部放って
空を飛びたい

伝言ゲームな大学病院

一日に野菜ジュースを
七五〇ミリ摂取する
草食系男子

二年生のときに求婚され
五年生で同じクラス

共通の遊びは鬼ごっこ

いとこからのLINEで
実家が新しい猫を
迎えたことを知る

遠くなった

息子から聞く
伝統校の話は面白い
新設校出身のわたしには
とても新鮮

弁当を詰めた

一日が終わったような
疲労感
なぜ弁当は疲れるのか。

福太郎
雑種で横着　この犬が
私たち一家の
故郷そのもの

あんまりびっくり
したもんで
大気圏突き抜けて
焦げながら帰ってきたわ。

スマホって便利だよね。
でも君は没収だ。

制服の中は
バラバラの個性

僕たちは
誰の傷口にも
誰の酒にも
なれない

　　　　　　私不要論

わたくし音楽ですう
頼みもしないのにおれのこと
救ってきやがんの

大抵は
扇風機へと淋しさをぶつけて
首を振っていただく

普通になりたいと泣く子は普通だ
と言ったら
普通になりたいと泣く子は怒った

悪夢でしか会えないひと
のため笑顔で眠る

泣いてもいいよ、と言われた
なにさまのつもり

、瞬時のことだったけれど
結局言いかけたことは
氷菓と溶けたのね。

切り捨てたいだとか
伸ばしてみたいだなどと
世迷いごとを
ヘアスタイルめ。

「あら。私は今日も元気ね。」

ママ、おんぶして
って母が泣いて言うから
私は母をおんぶする

一筆入魂
おんなが眉を描いている時
おとこは声をかけてはならない

夏が来ましたから
おんなのひとは
足の爪に
色を塗りました
南極の氷の色です

騙し絵
君が私をこぼし
こぼれ落ちた私が君をこぼし
私にこぼれ落ちたのか君が

明日から見た昨日の今頃が正に今

母が歌っている間に
羊の国へ連れ去られたことがある

流しの下から犬が出てきて
事情を訊いたが
尻尾を振るばかりで
教えてくれない

ちょと待ってね
今、君が隣にいる感触を
確かめているから

仔犬が
椅子の足やら壁やらを齧るけど
わたしは
なんで鉛筆を齧ってたのかな

誰のものでもないあたし
私のものですらない

海のこと
よく知らないし
形が変わりすぎて怖い

指紋認証
君の胸の傷跡に
右手の人差し指をあてる

風
　に　　　　　　ーテ
　　ゆ　　るカ　　　　ン
　　　　れ

嘘つきは月でも行って餅ついてろ

薄暗く
湿った古本屋
あてがあるようにないように
うろつくわたしは
紙虫

マーガリンの空容器に
閉じ込めた雨蛙
気づけば蓋が開いていて
彼とはそれきり

モーリス・ユトリロ
トイレのカレンダーの画家

ニトログリセリンと破傷風

大草原のちいさな家で
知ったもの

彼の目に映ってはいるのに
見られている気がしない

いま、陸揚げされた深海魚の気分

ボタンとれたまま
置きっぱなしの
シャツと恋

だって絵本好きな顔してるから
と言われて
鏡の中に
手がかりを探す

雨合羽の女子高生と燕
アメニケムル

二日先の雨の音がもう聞こえる

らっきょうと鷹の爪
胡瓜と茗荷の酢の物
硝子の器に盛って
今年初の
蚊を叩く

雨こんこん。窓際で父が犬に言う

あの人と
はぐれても
わたしと
はぐれなければ
わたしはわたし

毎年庭に
巨大な四葉のクローバーが
群生する
幸せすぎて怖い

空中ぶらんこ失敗したみたいだね
　君　　　　と　　　　私　　　

アンバランスな起承転結
引き伸ばしすぎた結末

わたしが
氷入りの飲み物が苦手って
知ってる人と
過ごす日

もしも私が死んだなら
宇宙の果てを確かめて
三途の川をわたります

夏空に鍵を閉め忘れたような

夏風に色をつけたら馬のかたち

生活に詩は宿るから
目薬を
点せばあなたに出来る湖

割れたバケツが歩道に
転がっていて、
苦しそうな顔していたな

レバー式だった手洗い台で
手はとまどいながら
都市に生まれた

梅雨寒に去った友人思い出す
東北のまだ咲かない紫陽花

純白の躑躅ばかりが植えられて
病院へ続く道の静けさ

湿地で
ひどく痒い目を掻ききったら
まぶしい　夜だった

あの頃から名前を
呼ばれた気がした
納豆にカラシを足したところで

じゅげむじゅげむって
もう言った？
放課後が来ない

遅かった手紙がついて
銀色のポストの底の泥をさらう

目玉焼きにはソース
と答えたみなさん
おめでとう　火星移住権です

境目がわからない
羊羹とわたしの

カモンって言いたい
洞窟の入り口とかで

足の形くらべあって
もう夏なんだね

海を知らぬ子の墓に浮輪をおいて

浮輪が膨らむまで見ていてあげる

揚花火手配書にある俺の顔

八月の乳母車には誰もいない

高校のカーディガンは
白くって
集会への廊下は
羊たちの群れ

赦す日が来るまで雨を飲む蕾

わたくし音楽ですう
頼みもしないのにおれのこと
救ってきやがんの

簡単に壊れて戻らぬものがいい
水羊羹をかかげて握る

剥いてある枝豆を買う

きょうだいがいるか
三つ子か　知らぬまま死ぬ

緑のあまりに濃く滾る
白い服を着る

大抵は
扇風機へと淋しさをぶつけて
首を振っていただく

パーテー
とだけやっと言う老人の皺を
小蝿が渡る真昼間

足指の間がこれは水という

とおくに行きたいと思った
やたら柔らかいバナナをむくとき

それぞれの午後が

レモン水に反射している

イヤホンを外してそっと海を聴く

ざっさざっさと
落ち葉を踏む子
ざっさざっさと
戦争にいく

カマキリの結婚式を挙げる姪

ママ、おんぶして
って母が泣いて言うから
私は母をおんぶする

古本から落ちた栞
何時か何処かで
小さな手が
切り貼りした
画用紙とセロファン

道端に立ち尽くす鹿がいて
私に死ねと言った子の
狼狽たような黒目を
思い出す

ちゃんとさがしたはずのばしょに
ふいにすがたをあらわしたものの
てれたかお

雨の降る前に停めた車の下の
乾いた地面だけが過去

騙し絵
君が私をこぼし
こぼれ落ちた私が君をこぼし
私にこぼれ落ちたのか君が

明日から見た昨日の今頃が正に今

こましゃくれた子どもに
余裕の笑みなどを
作ってしまって
いたたまれない

海のこと
よく知らないし
形が変わりすぎて怖い

風
　に　　　　　　ーテ
　　ゆ　　るカ　　　　ン
　　　　れ

黒い犬のいた場所に
トマトが植えられるまでの
二年半

二日先の雨の音がもう聞こえる

ポンヌフ近くの回転木馬に
乗ればよかったとか
ひらひらした後悔が
意外と重い

スーパーカブ　夜が明ける音

西へ
深爪みたいな月が落ちてゆく

黄色い灯の家と
白い灯の家から
同じテレビの
音がする

アルミ製の柵に
横たわる蝶
羽の斑点を震わせて
けれど
風に乗せてはもらえずに

リボン
解けて落ちて信号はまだ青で
なのに
もう取りに行かないのね
わたしは

毎年庭に
巨大な四葉のクローバーが
群生する
幸せすぎて怖い

ところで捏ねるという字が纏う
怪しい気配について
どう思う

わたしが
氷入りの飲み物が苦手って
知ってる人と
過ごす日

時計の針が六度進む
東はいいねが十増えて
西は十の命が消えていく

もしも私が死んだなら
宇宙の果てを確かめて
三途の川をわたります

ゴミ箱をあさっている
昨日捨てた自分を
やっぱり拾いたい
衝動にかられて

防犯カメラ奥に晩夏が映りこむ

あめんぼが事故の水たまりを滑る

遠雷と言葉が流れ込んでくる

夏空に鍵を閉め忘れたような

夏風に色をつけたら馬のかたち

トビウオが頭痛を突き破って
消えた

スポンジを握れば梅雨が始まった

海月の子ミサの火種のように浮く

燕の子どれか一羽があした死ぬ

梅雨の星
キリンの濡れた目のなかに

遅かった手紙がついて
銀色のポストの底の泥をさらう

境目がわからない
羊羹とわたしの

カモンって言いたい
洞窟の入り口とかで

海を知らぬ子の墓に浮輪をおいて

浮輪が膨らむまで見ていてあげる

何者かに

なれない/なってく/ならされる
わたしの掴む闇は闇色

アイスクリーム
　　　　　舐めし凹みのよく光る

窓が四角いから
歯並びが気になるの

ねえねえ。歯並びが気になるの

風
　に　　　　　　ーテ
　　ゆ　　るカ　　　　ン
　　　　れ

夏空に鍵を閉め忘れたような

百合の花
切絵になれなかった紙

梅雨の星
キリンの濡れた目のなかに

生活に詩は宿るから
目薬を
点せばあなたに出来る湖

紫陽花に
大粒の雨
わたしにも雨

カーテンの隙間から見える満月
くもっためがねでは見えない


よ

梅雨曇り
これからのことを思うとき
眼差しの色に欲しい青色

ピーマンの育つスピード
故郷に戻ってはじめた
暮らしに馴染めば

梅雨寒に去った友人思い出す
東北のまだ咲かない紫陽花

夭逝の友の生まれ変わりだと
信じつつ待つ月見草の花

純白の躑躅ばかりが植えられて
病院へ続く道の静けさ

雨　　
光彩
アスファルトに森のしずけさ
(永遠密度の(オオオ
寒い

あの頃から名前を
呼ばれた気がした
納豆にカラシを足したところで

とまどい
アルファベット順に並ぶ

じゅげむじゅげむって
もう言った？
放課後が来ない

溶けないバター
きっと白鷺のように波のように
昨日のように夢のように

境目がわからない
羊羹とわたしの

足の形くらべあって
もう夏なんだね

寒村が
チョコレートからあふれ出す

さくらんぼ
メ❘ル一つのさようなら

神の子のように優しい五月雨

キリストのような夜店の店主です

紫陽花を見ている
コインランドリー

悲しみよこんにちは
さくらんぼ買う

八月の乳母車には誰もいない

ばあちゃんち
行くたびビーズのがまぐちを
めんげなあ、と褒め
百円くれてた

体育館の外壁で
むかごを削って
遊んでいたのは私です

たっぷりの水に満たされ
アスファルト
月を映して終わる水無月

赦す日が来るまで雨を飲む蕾

ひとりの夜こそ
化粧をしてる。

吠える
アローン、アローン、アローン

蟻を見てんじゃねえんだよ
俺は俺を見てんだよ

授業中、音だった
飛行機は一筋の雲ですらなかった

緑のあまりに濃く滾る
白い服を着る

靴下の相方を探すのだって難しい

とおくに行きたいと思った
やたら柔らかいバナナをむくとき

それぞれの午後が

レモン水に反射している

泣いてもいいよ、と言われた
なにさまのつもり

イヤホンを外してそっと海を聴く

新幹線は動く

加速に比例して体がシートに
その重さだけが僕の存在証明

ふたつき前から帰る場所になった
まだ他人行儀な「おうち」の匂い

ざっさざっさと
落ち葉を踏む子
ざっさざっさと
戦争にいく

カマキリの結婚式を挙げる姪

吃音で
人見知りで
緘黙症ですが
言葉の力を信じて生きてる

こっくり黄色いバターと
白くて柔な食パン
雨の日は
明るい食べ物が必要だから

西へ
深爪みたいな月が落ちてゆく

解けても解けても珈琲のままの
氷珈琲がカランと鳴って
崩れ落ちたのは夏

スポンジを握れば梅雨が始まった

海月の子ミサの火種のように浮く

梅雨の星
キリンの濡れた目のなかに

空から目をそらす

青が痛い

ガードレールとカーブミラーは
根っこが同じで
カーブミラーだけ夜に投身する

生活に詩は宿るから
目薬を
点せばあなたに出来る湖

レバー式だった手洗い台で
手はとまどいながら
都市に生まれた

純白の躑躅ばかりが植えられて
病院へ続く道の静けさ

あの頃から名前を
呼ばれた気がした
納豆にカラシを足したところで

とまどい
アルファベット順に並ぶ

寒村が
チョコレートからあふれ出す

海を知らぬ子の墓に浮輪をおいて

さくらんぼ
メ❘ル一つのさようなら

紫陽花を見ている
コインランドリー

揚花火手配書にある俺の顔

悲しみよこんにちは
さくらんぼ買う

(OK.Google)
死んでから
天の川まで
どれぐらい

今宵の月はロースハム。

わたしの耐用年数が
切れてしまいました

九十度
腰の曲がった
母方の祖母の納棺
大変だったな

赦す日が来るまで雨を飲む蕾

わたしいつ羽ばたけばいい？

タイミングはかりかねてる

十八の夏

　　　　　　齲歯に似た我が身

　　　眠り続けた
眠り続けた

授業中、音だった
飛行機は一筋の雲ですらなかった

それぞれの午後が

レモン水に反射している

イヤホンを外してそっと海を聴く

温かいコピー用紙に意思がある

すいてき　の　いのち

ママ、おんぶして
って母が泣いて言うから
私は母をおんぶする

四丁目の子らの
待ち合わせ場所だった
散髪屋が
なくなっていた

しろいらくだのゆめをみる

クリーニング屋のおじさんの耳に
挟まったボールペンを見ていた

月夜の窓　ヤモリの白い腹

母が歌っている間に
羊の国へ連れ去られたことがある

祖母にねだって買ってもらった靴
父が勝手に
油性マジックで
名前を書いた

海のこと
よく知らないし
形が変わりすぎて怖い

風
　に　　　　　　ーテ
　　ゆ　　るカ　　　　ン
　　　　れ

ロータリーの噴水の側に
樫の木があって
その根本に
ちいさな亀の亡骸を埋めた

マーガリンの空容器に
閉じ込めた雨蛙
気づけば蓋が開いていて
彼とはそれきり

灰色のコンクリートに
落ちて割れた椿の花
赤かった

黒い犬のいた場所に
トマトが植えられるまでの
二年半

昨日、君が
わたしの細胞を満たしたので
今日はずっしりとして
元気です

雨合羽の女子高生と燕
アメニケムル

二日先の雨の音がもう聞こえる

雨こんこん。窓際で父が犬に言う

西へ
深爪みたいな月が落ちてゆく

黄色い灯の家と
白い灯の家から
同じテレビの
音がする

リボン
解けて落ちて信号はまだ青で
なのに
もう取りに行かないのね
わたしは

０時４４分。
三島由紀夫の背表紙を
細い蜘蛛が横切った。

たんぽぽに蝶
風にゆられて
シーソーしてる

おばあちゃんが
夢に出てきた
何か伝えたいこと
あるのかな

機関車が逃げ出してゆく
夏に雪

あめんぼが事故の水たまりを滑る

君がくれた秘密のひとつ
かぶとむし

遠雷と言葉が流れ込んでくる

夏風に色をつけたら馬のかたち

海月の子ミサの火種のように浮く

梅雨の星
キリンの濡れた目のなかに

食パンを耳から先に食べる朝
昼でもいいし夜でもいいけど

ピーマンの育つスピード
故郷に戻ってはじめた
暮らしに馴染めば

画面越しに
落ちていく君

みんなヒーロー
家でテレビを見ているだけで

初夏の電車に
遠い遠い亀の匂い
数秒息をとめて　ひゅっと
流れる

あの頃から名前を
呼ばれた気がした
納豆にカラシを足したところで

クラゲの存在を
否定するための感情
受け入れて
泳がせて

じゅげむじゅげむって
もう言った？
放課後が来ない

遅かった手紙がついて
銀色のポストの底の泥をさらう

目玉焼きにはソース
と答えたみなさん
おめでとう　火星移住権です

カモンって言いたい
洞窟の入り口とかで

足の形くらべあって
もう夏なんだね

(OK.Google)
死んでから
天の川まで
どれぐらい

説明がつかずに涙を流してる
十歳なりのささやかな抵抗

そろそろ狂い咲きたい

何が腹立つの？
家族と話すこと！

じゃ、しょうがないな。

おそらくは幸せな部類に
入るだろう
しかし埋まらぬ
心の隙間

最近ベランダに
Ｇが出る
輸入拒否したい

彼の地にて
パワハラに遭い
散りそうな

セーラー服
襟を気にして
自転車で
駆け抜けながら
流れた紫陽花

てるてるの頭ばっかり 照る落雷

　　　　　　私不要論

わたくし音楽ですう
頼みもしないのにおれのこと
救ってきやがんの

自尊心のことを考えているので
あなたの話や
わたしの話は聞こえないよ。

簡単に壊れて戻らぬものがいい
水羊羹をかかげて握る