2021年度奨学生
- 奨学生
- 渡邉 美愛
- 16歳
- 愛知県名古屋市
- 奨学生
- 森山 ひかる
- 16歳
- 千葉県浦安市
- 奨学生
- 平間 悠之介
- 16歳
- 愛知県名古屋市
- 奨学生
- 奥村 俊哉
- 21歳
- 宮城県仙台市
- 奨学生
- 細村 星一郎
- 20歳
- 東京都新宿区
- 奨学生
- 綾部 花奈
- 23歳
- 東京都西東京市
魚影が先か
慰霊が先か
一月は銀紙がすぐ底をつく
暗室で
鵞鳥にされたことがある
雨の日は保健だよりに二人乗り
寒村が
チョコレートからあふれ出す
着払いで枕詞を送られる
花守の
代わりに
貂のぬいぐるみ
「ばんぺいゆ」って
唱えてすぐに
夜の底
そよ風の
ために書式がそろわない
弦楽器と
見分けがつかない
小学生
- 奨学生
- 辻 在穂
- 24歳
- 京都府京都市
- 奨学生
- 青木 雅史
- 20歳
- 埼玉県さいたま市
火になって皆さんに優しくしたい
中野区で網の目をすり抜けている
高橋さん、
そっちには北極しかないょ
人が好き 強い力でみかんを握る
先祖代々の墓から
はみ出てしまいそうだ
しにたいつくえのかどがするどい
正直な犬だね絶えず変化している
郵便太郎が遠くに行って死んだ
まだ大丈夫な人の自画像かな
びしょ濡れの短歌の僕が先に行く
- 奨学生
- 村上 陽香
- 18歳
- 立命館慶祥高等学校
- 北海道北広島市
- 奨学生
- 小島 涼我
- 18歳
- 佐賀県鳥栖市
- 奨学生
- 白野 実悠
- 19歳
- 新潟県新潟市
- 奨学生
- 西本 友亜
- 22歳
- 京都府京都市
- 奨学生
- 伊藤 万由子
- 21歳
- 愛知県岡崎市
私が自然体でいるために
あったことにされた二重幅
無かったことにされた産毛
湯船に張られた溜め息の模様
廊下
風がさらりと吹き抜ける午前
夏の匂いが消えていた
生きる実感を得るために
自ら波風を立てる君
柔軟剤が人気なせいで
駅のホームを
忘れたいあの人が
何人も通る
胃に溜まった生きづらさが
喉の奥から
とっぷりと
水銀みたいに上がってくる
寒さをタイツに染ませて
立ち漕ぎの坂道
父の人間ドックの結果が届いて
私は少し自立した
束の間の閃光になる為に死ぬ
なんて癪
至る処に爪痕を残す為
生きると決めた日
誰かの為に生きたくて
愛を押し売りする相手を探してる