もみの木が 一日経たずに 松となる
咲かずに凍え倒れた草を褒める
木漏れ日が日向になっていくけど 寒いね
赤々と 秋の重みで しなる枝
野球場 素振りし笑う 老夫婦
こんな世の中だから 深呼吸のやり方も忘れたの
残暑に押されて どんぐりころころ
夏の声 届けるために 殻破り
稲妻が 入道雲を わしづかみ
蒼天の青より深いあの 何だっけ?
髪の毛ハラハラ 心もハラハラ
雨上がり 川の濁りで 映える空
土曜日(てんごく) 日曜日(てんごく) 月曜日(おおじごく)
かたつむりの足音が 聞こえそうな霧雨
大急ぎで欠け満ちる 元気な月でした
ビニル傘に 春の最後が 切絵貼り
売ったはずの 家に帰る 夢を見る
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