雪の日のあなたの影として生きる
死が光であった頃 心臓のような檸檬を絞った
鉄琴の余韻のように春の雪
雪解光の結晶としてあなたの手
薄暑なり献血の血を移す音
浜辺で貝を避けるみたいに踊る
海を描く 汗がその一滴となるまで
厚い幕を裂いて夕焼どろり
金魚は名前を付けると溶ける
クレヨン指でぼかすみたいに 星をなでる
夜の霧に咲く虐殺民の眼
拳は貝に似て オリオンを握りしめる
生まれる直前の 逆に一人欠けているような
プルタブ取る ゴッホの耳を取るように
卒業の海を何度も振り返る
白鳥が緑の焰を吐く 失われた言語が 手の中に繁殖する
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