重なったままの感情を畳んで 手紙に薔薇の封蝋をする
花びらで棺を満たすための旅
この先で傷つくことも受け入れて 雨の日に行くローズガーデン
私たちは信じることが得意で だからいつまでも かき氷のシロップはきれい
うまく眠れないたましい達が行く 夜の向こうのラベンダー園
青空は誰かが正解したパズル
水琴窟みたいな君の独り言
生きるとは こぶしをぎゅっと握りしめ それから降らしてゆく紙吹雪
紫陽花はきっと出口のない迷路
切り花の蕾が開く はじまりとおわりの曖昧な白い朝
葉脈のような傷跡 真っ白なからだに着替えるのは 百年後
オルゴール巻き戻すたび花吹雪
風景に溶け込んでいた歩道橋 はじめて渡る 恋と認める
たましいを光に少しずつ混ぜて いつか琥珀になる私たち
良い夢も食べていいよと獏に言う
この日々が金平糖になるように 小さな棘を舌で転がす
恋しさは鏡映しのエメラルド
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